
リターゲティング広告の費用と仕組み
一度サイトを訪れたものの、購入や問い合わせに至らなかった人に、もう一度広告を届ける——それがリターゲティング広告です。すでに自社に興味を持った人にアプローチするため、費用対効果が高いとされます。迷っている人の背中をそっと押し、離脱した人を呼び戻す力があり、うまく使えば限られた予算で成果を伸ばせます。この記事では、リターゲティング広告の仕組み、費用相場、料金体系、そして効果を高めるポイントを、広告担当者向けにわかりやすく解説します。
目次
リターゲティング広告とは
リターゲティング広告とは、一度自社のWebサイトを訪れた人に対して、その後、別のサイトやSNSを見ているときに、もう一度自社の広告を表示する手法です。リマーケティング広告とも呼ばれます。たとえば、あるサイトで商品を見たあと、別のページを見ていると、その商品の広告が表示される——これがリターゲティング広告です。
通常の広告が、まだ自社を知らない人も含めた幅広い層に配信されるのに対し、リターゲティング広告は、すでに一度自社に接触した人に絞って配信されます。一度サイトを訪れた人は、自社の商品やサービスに、少なからず興味を持っている可能性が高い層です。そうした人に、あらためて広告を届けることで、購入や問い合わせといった行動を後押しします。いわば、一度離れてしまった見込み客を、もう一度自社へと呼び戻すための手法だといえます。すでに関心のある人に絞ってアプローチできることが、リターゲティング広告の大きな特徴です。広告予算全体の考え方は 広告予算の立て方と配分の考え方 もあわせてご覧ください。
仕組み
リターゲティング広告は、Webサイトを訪れた人の情報を記録し、その人を後から広告で追いかける仕組みで成り立っています。自社のサイトに、あらかじめ広告配信のための仕組みを設定しておくと、サイトを訪れた人が記録され、その人が他のサイトやSNSを見ているときに、自社の広告を表示できるようになります。
この仕組みによって、単にサイトを訪れただけでなく、「特定の商品ページを見た人」「購入手続きの途中で離脱した人」といった、より細かい条件で対象を絞ることもできます。たとえば、カートに商品を入れたまま購入しなかった人にだけ広告を配信する、といった使い方が可能です。関心の度合いに応じて対象を分けられるため、無駄なく、効果的に広告を届けられます。ただし、こうした仕組みは、利用者のプライバシーに関わるため、近年はルールが厳しくなっており、適切な運用が求められます。
費用対効果が高い理由
リターゲティング広告が費用対効果が高いとされるのは、配信の対象が、すでに自社に興味を持った人に絞られているからです。まだ自社を知らない人に広告を届ける場合、まず興味を持ってもらうところから始めなければならず、成果につながる確率は高くありません。一方、一度サイトを訪れた人は、すでに自社の商品やサービスを認識しており、関心がある可能性が高い層です。
こうした関心のある層に絞って広告を配信すれば、限られた予算を、成果につながりやすい相手に集中できます。同じ広告費でも、興味のない人に広く配信するよりも、興味のある人に絞って配信するほうが、購入や問い合わせにつながる確率は高くなります。これが、リターゲティング広告の費用対効果が高いとされる理由です。無駄な配信を減らし、成果につながりやすい相手に予算を使えることが、大きな利点です。
期待できる効果
リターゲティング広告には、次のような効果が期待できます。
- 購入・問い合わせの後押し:迷っている人の背中を押し、行動につなげる
- 離脱した人の呼び戻し:購入をやめた人を、再びサイトに呼び戻す
- 費用の効率化:関心のある層に絞り、無駄な配信を減らす
- 認知の維持:繰り返し表示され、自社を忘れられにくくする
とくに効果的なのが、購入や問い合わせを迷っている人の後押しです。多くの人は、一度サイトを訪れても、その場ですぐには行動しません。「もう少し考えよう」「他も見てみよう」と、いったん離れてしまいます。そうした人に、あらためて広告を届けることで、「そういえば気になっていた」と思い出してもらい、行動につなげられます。商品を検討する時間が長い商材ほど、この後押しの効果は大きくなります。迷っている人を、確実に成果へと導く力が、リターゲティング広告にはあります。
費用相場と課金方式
リターゲティング広告の費用は、主にクリック課金や表示課金といった方式で決まります。代表的なのは、次のようなものです。
- クリック課金:広告がクリックされたときに費用が発生する
- 表示課金:広告が表示された回数に応じて費用が発生する
クリック課金は、実際に広告がクリックされて、サイトに来てもらえたときにだけ費用がかかるため、無駄が少ないのが特徴です。表示課金は、多くの人に広告を見てもらい、認知を維持したい場合に向いています。リターゲティング広告は、少額から始められるものが多く、予算に応じて柔軟に調整できます。まずは小さく始めて、効果を見ながら予算を調整していく、という進め方がしやすいのも利点です。費用を検討する際は、単に安さだけでなく、その費用でどれだけの成果が得られるか、という費用対効果の視点で考えることが大切です。
配信先を絞り込む
リターゲティング広告の効果を高めるには、配信先を適切に絞り込むことが重要です。「一度サイトを訪れた人すべて」に配信するのではなく、関心の度合いに応じて対象を分けることで、より効果的に予算を使えます。たとえば、商品ページを見た人、カートに入れた人、購入手続きの途中で離脱した人では、関心の度合いが異なります。関心が高い人ほど、成果につながりやすいため、そうした層に重点的に配信するのが効果的です。
また、すでに購入した人を配信対象から外すことも大切です。すでに購入した人に、同じ商品の広告を配信し続けても、費用の無駄になりますし、しつこいという印象を与えかねません。購入した人には配信しない、あるいは、関連する別の商品の広告を配信する、といった調整が有効です。誰に、どんな広告を届けるかを細かく設計することで、リターゲティング広告の効果は大きく変わります。対象を丁寧に絞り込むことが、費用対効果を高める鍵です。
クリエイティブの工夫
リターゲティング広告では、表示する広告の内容(クリエイティブ)も、成果を左右します。対象は、一度自社に興味を持った人です。その人に、もう一度行動してもらうには、何が響くかを考えることが大切です。たとえば、迷っている人には、商品の魅力をあらためて伝えたり、購入をためらう理由を解消する情報を示したりすることが有効です。
また、同じ広告を何度も表示し続けると、見る人は飽きたり、うっとうしく感じたりします。複数のパターンの広告を用意し、切り替えながら配信することで、こうした印象を和らげられます。カートに商品を残したまま離脱した人に、その商品を思い出させる広告を届けるなど、対象の状況に合わせて内容を変えることも効果的です。どんな人に、どんなメッセージを届ければ行動につながるかを考え、クリエイティブを工夫することが、リターゲティング広告を活かすポイントです。
効果を高めるポイント
リターゲティング広告の効果を高めるには、配信して終わりにせず、結果を見ながら改善を続けることが大切です。どの対象への配信が成果につながっているか、どのクリエイティブが効果的かを確認し、うまくいっている部分に予算を寄せていきます。逆に、効果の低い配信は見直したり、止めたりして、無駄を減らします。こうした改善の積み重ねが、費用対効果を高めていきます。
また、リターゲティング広告は、単独で使うだけでなく、他の広告と組み合わせることで効果が高まります。まず幅広い層に認知を広げる広告で、サイトへの訪問者を増やし、その訪問者にリターゲティング広告で再アプローチする、という流れをつくれば、全体の成果が高まります。新しい訪問者を集める入り口の施策と、その人を成果につなげるリターゲティング広告を、うまく連携させることが大切です。広告全体の設計のなかで、リターゲティング広告をどう位置づけるかを考えることが、成果を最大化します。
向いている商材
リターゲティング広告は、どんな商材にも同じように効果があるわけではなく、とくに力を発揮する場面があります。もっとも向いているのは、購入や申し込みを決めるまでに、じっくり検討する時間がかかる商材です。高額な商品やサービス、比較検討が必要なもの、契約を伴うものなどは、多くの人が一度サイトを見ただけでは決めず、いったん離れて考えます。こうした商材では、離れた人にあらためて広告を届け、検討を後押しするリターゲティングの効果が、大きく表れます。
また、サイトを訪れる人が一定数いることも、リターゲティング広告が効果を発揮する前提になります。そもそもサイトへの訪問者が少なければ、追いかける対象も少なく、十分な効果は得られません。だからこそ、まず訪問者を集める広告と組み合わせることが重要になります。逆に、その場で衝動的に決められる安価な商材や、リピート性が低く一度きりの購入で完結する商材では、リターゲティングの効果は相対的に小さくなります。自社の商材の性質を踏まえ、リターゲティング広告が効果を発揮しやすいかどうかを見極めたうえで、活用することが大切です。
注意点
リターゲティング広告に取り組む際には、いくつか注意すべき点があります。まず、同じ広告を過度に表示しないことです。何度も繰り返し同じ広告が表示されると、見る人は「しつこい」と感じ、かえって自社への印象が悪くなることがあります。表示する回数に上限を設けるなど、適度な頻度に調整することが大切です。追いかけすぎは、逆効果になりかねません。
また、近年は、利用者のプライバシー保護の観点から、Webの閲覧履歴を使った広告に関するルールが厳しくなっています。こうした変化により、従来のリターゲティング広告の仕組みが、以前ほど自由には使えなくなりつつあります。最新のルールや、各広告サービスの方針を確認し、適切に運用することが求められます。利用者のプライバシーに配慮し、ルールを守って運用することは、法令の順守だけでなく、自社への信頼を保つうえでも重要です。健全な運用を心がけましょう。
費用を分割で平準化する
リターゲティング広告は少額から始められますが、成果が出てくると、より大きく展開したくなるものです。また、リターゲティング広告の前提となる、サイトへの訪問者を集めるための広告や、Webサイト・ランディングページの制作、広告クリエイティブの制作などには、まとまった費用がかかります。広告施策を本格化させるほど、費用の負担は大きくなります。
こうした費用を、月々の分割払いにして平準化できれば、資金繰りの負担を抑えながら、広告施策に取り組めます。とくに、制作費のようなまとまった費用を一括で負担するのではなく、月々に分けることで、手元資金を厚く保てます。広告の効果が売上として表れるまでには、一定の時間がかかります。その間、資金の負担をならしておくことで、腰を据えて広告運用に取り組めます。制作費・広告費の分割払いについては 制作費を分割払いにする方法 をご覧ください。
出稿企業
月 2.5万円〜
制作・運用費
30万円
※制作・運用費30万円・12ヶ月分割の場合の目安。
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PD for AD に相談するよくある質問
リターゲティング広告とは何ですか?
一度自社のWebサイトを訪れた人に対して、その後、別のサイトやSNSを見ているときに、もう一度自社の広告を表示する手法です。すでに興味を持った人に絞ってアプローチできるのが特徴で、リマーケティング広告とも呼ばれます。
なぜ費用対効果が高いのですか?
配信の対象が、すでに自社に興味を持った人に絞られているためです。まだ知らない人に広く配信するより、一度訪れた関心のある人に絞るほうが、購入や問い合わせにつながる確率が高く、無駄な配信を減らせます。
どんな効果がありますか?
購入や問い合わせを迷っている人の後押し、離脱した人の呼び戻し、費用の効率化、認知の維持などです。とくに、検討に時間がかかる商材では、迷っている人を思い出させて行動につなげる後押しの効果が大きくなります。
注意すべき点はありますか?
同じ広告を過度に表示すると「しつこい」と感じられ逆効果になります。表示回数に上限を設けましょう。また近年はプライバシー保護のルールが厳しくなっているため、最新のルールを確認し、適切に運用することが求められます。
費用の負担が集中して大変です。
訪問者を集める広告やサイト・クリエイティブの制作費は、まとまって発生します。分割払いにすれば月々の負担に平準化でき、広告の効果が売上として表れるまでの間も、手元資金を厚く保ちながら取り組めます。
まとめ
- リターゲティング広告は一度サイトを訪れた人に再び広告を届ける手法
- 関心のある層に絞るため費用対効果が高く、迷う人の後押しに強い
- 効果の鍵は配信先の絞り込み・クリエイティブの工夫・改善の継続
- 過度な表示は逆効果。プライバシーのルール順守と費用の分割平準化を
この記事について
PD for AD は、PROTOCOL, Inc. が運営する、広告費・制作費を分割払いにできるサービスです。本記事は広告実務の一般的な情報を整理したもので、個別の会計・税務・契約の判断は、各サービスの規約および専門家にご確認ください。
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