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採用コスト

介護職の人材紹介にかかる費用相場

公開日 2026年7月26日 カテゴリ 採用企業向け 約15分で読めます

深刻な人手不足が続く介護業界では、人材紹介を使った採用が広く行われています。一方で、紹介料の負担は施設運営にとって決して小さくありません。この記事では、介護職の人材紹介にかかる費用の相場、費用を左右する要因、そして負担を抑える考え方を、採用担当者・施設運営者向けに解説します。

目次
  1. 介護業界で人材紹介が使われる背景
  2. 介護職の紹介料の相場
  3. 紹介料の計算方法
  4. 費用を左右する要因
  5. 職種・資格による違い
  6. 早期退職と返金規定
  7. 紹介以外の採用手法との比較
  8. 紹介料の負担を抑える方法
  9. 紹介料の支払い負担を平準化する
  10. よくある質問
  11. まとめ

介護業界で人材紹介が使われる背景

介護業界は、慢性的な人手不足に直面しています。高齢化が進み、介護サービスの需要が増え続ける一方で、働き手の確保は年々難しくなっています。求人を出しても応募が集まらない、という声は少なくありません。こうした状況のなかで、確実に人材を確保する手段として、人材紹介の活用が広がっています。人手が足りなければ、既存の職員に負担が集中し、離職を招く悪循環にもつながりかねません。

人材紹介は、紹介会社が施設の条件に合う介護人材を紹介し、採用が決まったときにだけ費用が発生する仕組みです。求職者の資格や経験、希望条件を踏まえて、施設に合いそうな人材を選んで紹介してくれるため、選考の手間も抑えられます。求人広告のように「掲載したのに応募が来ない」というリスクがなく、採用できたときにだけ費用を払えばよいため、人手不足に悩む施設にとって使いやすい手法です。一方で、採用が決まったときの紹介料は決して安くないため、費用の相場を正しく理解しておくことが大切です。採用単価の考え方は 採用単価(採用コスト)の計算方法と目安 をご覧ください。

介護職の紹介料の相場

介護職の人材紹介料は、採用した人材の想定年収に対する割合で決まるのが一般的です。相場は想定年収の20〜30%程度とされ、他業種(一般的に30〜35%)と比べるとやや低めに設定されていることが多い傾向があります。これは、介護職の給与水準や採用の頻度などが影響しています。

ただし、これはあくまで目安であり、紹介会社や採用する人材、地域によって幅があります。管理職やケアマネジャーなどの専門性の高いポジションでは、割合が高くなることもあります。金額としては、1人あたり数十万円から、100万円前後になるのが一般的です。まとまった人数を採用する施設では、この費用が積み重なり、採用コスト全体に大きく影響します。とくに複数の事業所を運営する法人では、その負担はより大きくなります。まずは自施設が使っている紹介会社の料率を把握することが、費用管理の第一歩です。

介護業界向けの人材紹介には、介護職に特化した専門の紹介会社と、幅広い職種を扱う総合型の紹介会社があります。介護特化型は、介護業界の事情に精通し、資格や経験を踏まえた的確なマッチングが期待できる一方、料率は総合型と大きく変わらないことが多いです。どちらを使うにせよ、料率だけでなく、自施設が求める人材を実際に紹介してくれるか、これまでの紹介実績はどうか、といった点まで含めて選ぶことが大切です。費用の安さだけで選ぶと、ミスマッチが起きて結局採用し直す、ということにもなりかねません。

紹介料の計算方法

介護職の紹介料は、次の式で計算されます。

紹介料 = 採用者の想定年収 × 料率(20〜30%)

たとえば、想定年収300万円の介護職員を、料率25%で採用した場合、紹介料は75万円になります。年収が高くなれば紹介料も比例して上がり、想定年収400万円・料率25%なら100万円です。ここで注意したいのが「想定年収」の考え方です。想定年収には、基本給だけでなく、賞与や各種手当(夜勤手当・資格手当など)が含まれる場合があります。何を年収に含めるかによって紹介料が変わるため、契約時に想定年収の算定基準を確認しておくことが重要です。

介護職は夜勤手当などの割合が比較的大きい職種です。基本給が同じでも、手当を含めた想定年収で計算されると紹介料が高くなります。見積もりや請求の際には、どの範囲を想定年収としているかをきちんと確認しましょう。認識のずれが、後々のトラブルにつながることもあります。

また、パートやアルバイトなど、正職員以外の採用の場合は、紹介料の計算方法が異なることがあります。時給ベースで働く人材の場合、想定年収を「時給 × 想定勤務時間」で算出したり、正職員とは別の料率が適用されたりするケースがあります。介護施設では、正職員だけでなくパート職員の採用も多いため、雇用形態ごとに紹介料の計算がどうなるかを、あらかじめ確認しておくと安心です。契約前にこうした点を明確にしておくことで、想定外の費用に驚くことを避けられます。

費用を左右する要因

介護職の紹介料は、次のような要因で変わります。

  • 採用者の年収:年収が高いほど紹介料も高くなる
  • 紹介会社の料率:会社によって20〜30%の幅がある
  • 職種・資格:専門性が高い職種ほど料率・年収ともに高め
  • 地域:人材が不足している地域ほど、確保コストが上がる傾向

とくに影響が大きいのが、紹介会社の料率です。同じ人材を採用するのでも、料率が20%か30%かで、紹介料は大きく変わります。複数の紹介会社を比較し、料率や実績、フォロー体制を踏まえて選ぶことが、費用を抑えるうえで大切です。ただし、安さだけで選ぶのではなく、自施設に合った人材を紹介してくれるかどうかも重要な判断基準です。

職種・資格による違い

ひとくちに介護人材といっても、職種や資格によって紹介料の水準は異なります。無資格・未経験の介護スタッフと、介護福祉士やケアマネジャーといった有資格者では、想定年収も料率も変わってきます。

  • 無資格・未経験の介護職:年収が比較的低いため、紹介料も抑えめ
  • 介護福祉士などの有資格者:年収が高く、需要も高いため紹介料も上がる
  • ケアマネジャー・管理者:専門性が高く、紹介料が高額になりやすい
  • 看護師(施設内):医療職として、さらに高い水準になることも

採用したいポジションによって費用感が変わるため、採用計画を立てる際は、どの職種を何人採用するかを踏まえて、必要な紹介料の総額を見積もっておくことが大切です。専門職の採用は費用がかさむ一方、施設の質を左右する重要な人材でもあります。費用と、その人材がもたらす価値のバランスを考えて判断しましょう。看護師の紹介料については 看護師の人材紹介料の相場 もご覧ください。

とくにケアマネジャーや管理者、サービス提供責任者といった、法令上の配置が求められるポジションは、その人がいないと事業所を運営できないため、確保の優先度が高くなります。こうした重要ポジションは、いざ欠員が出ると急いで採用する必要があり、人材紹介に頼る場面が多くなります。だからこそ、日頃から複数の紹介会社と関係を築いておく、内部での育成も進めておく、といった備えが大切です。特定のポジションを一つの手段だけに頼ると、いざというときに足元を見られて費用がかさむこともあります。

早期退職と返金規定

人材紹介では、採用した人材が早期に退職した場合に、紹介料の一部が返金される「返金規定(返戻金)」が設けられているのが一般的です。介護業界は離職率が比較的高い業界でもあるため、この返金規定は特に重要です。

返金規定は、入社後の経過期間に応じて返金割合が決まるのが一般的です。たとえば、入社1ヶ月以内の退職なら紹介料の一定割合が返金される、といった形です。契約する際は、この返金規定の内容(返金される期間・割合・条件)を必ず確認しておきましょう。せっかく採用しても早期に辞められてしまうと、紹介料が無駄になりかねません。返金規定は、そのリスクに備える重要な仕組みです。返金規定の詳細は 紹介料の返金規定と早期退職時のルール で解説しています。

紹介以外の採用手法との比較

介護職の採用手法は、人材紹介だけではありません。求人広告、ハローワーク、リファラル採用(職員の紹介)、自施設サイトでの募集など、さまざまな方法があります。それぞれに費用や特徴が異なります。

人材紹介は、費用は高めですが、確実性が高く手間がかからないのが利点です。一方、求人広告やハローワークは、費用を抑えられる反面、応募が集まる保証はありません。リファラル採用は、費用が最も安く、定着率も高い傾向がありますが、安定的に人数を確保するのは難しい面があります。大切なのは、一つの手法に頼るのではなく、複数を組み合わせることです。急ぎで確実に採りたいポジションは人材紹介、時間をかけて費用を抑えたいなら求人広告やリファラル、というように使い分けることで、採用全体のコストを最適化できます。

とくに介護業界では、職員による紹介(リファラル)が有効なチャネルになります。働いている職員が、知人や元同僚を紹介してくれるもので、費用が安いうえに、職場を理解したうえでの紹介なのでミスマッチが起きにくく、定着率も高い傾向があります。紹介した職員への報奨金を用意するなど、リファラルを仕組み化しておくと、人材紹介への依存を減らし、採用コスト全体を抑えられます。人材紹介で急場をしのぎつつ、こうした低コストのチャネルも並行して育てていくことが、持続的な採用体制につながります。

紹介料の負担を抑える方法

介護職の紹介料の負担を抑えるには、次のような工夫が有効です。

  • 複数の紹介会社を比較する:料率や実績を比べ、条件の良い会社を選ぶ
  • 早期離職を防ぐ:採用後の定着を高め、紹介料を無駄にしない
  • 他の採用手法と併用する:紹介に頼りすぎず、リファラルなども育てる
  • 返金規定を確認する:早期退職時のリスクに備える

もっとも効果が大きいのは、早期離職を防ぐことです。介護業界は離職率が高いため、せっかく高い紹介料をかけて採用しても、すぐに辞められてしまえば費用が無駄になります。働きやすい環境づくりや、丁寧な受け入れ・フォローによって定着率を高めることが、結果的に採用コストを大きく下げます。採用は「採って終わり」ではなく、長く働いてもらってはじめて投資が回収できる、という視点が重要です。

とくに介護の現場では、入職後の受け入れ体制が定着を大きく左右します。新しく入った職員が、業務の進め方が分からないまま放置されたり、人間関係になじめなかったりすると、早期の離職につながります。教育担当をつける、定期的に面談して悩みを聞く、シフトに無理がないよう配慮する——こうした地道なフォローの積み重ねが、定着率を高めます。人材紹介で確保した貴重な人材だからこそ、入職後こそ丁寧に向き合い、長く活躍してもらうことが、採用への投資を成果に変える鍵になります。人手不足の時代には、採用する力と同じくらい、定着させる力が重要です。

紹介料の支払い負担を平準化する

介護施設では、複数のポジションを同時に採用することも多く、そのたびにまとまった紹介料が一度に発生します。とくに、開設時の一斉採用や、退職者の補充が重なった時期には、紹介料の支払いが集中し、資金繰りの負担が大きくなりがちです。介護報酬による収入は安定している一方、こうした一時的な大きな出費は、運営上の負担になります。

こうした紹介料を、月々の分割払いにして平準化できれば、資金繰りの負担を抑えながら、必要な人材の採用を進められます。まとまった紹介料を一括で負担するのではなく、月々に分けて支払うことで、手元資金を厚く保てます。人手不足のなかで必要な採用を止めないためにも、支払いの平準化は有効な選択肢です。詳しくは 採用の紹介料・費用を分割払いにする方法 をご覧ください。

採用施設

月 6.25万円〜

紹介料総額

75万円

※年収300万円・料率25%(75万円)を12ヶ月分割した場合の目安。

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よくある質問

介護職の紹介料の相場はどのくらいですか?

採用者の想定年収の20〜30%程度が一般的で、他業種(30〜35%)よりやや低めの傾向があります。金額では1人あたり数十万円から100万円前後になることが多く、紹介会社や職種・資格、地域によって幅があります。

想定年収には何が含まれますか?

基本給に加えて、賞与や夜勤手当・資格手当などが含まれる場合があります。介護職は手当の割合が大きいため、何を年収に含めるかで紹介料が変わります。契約時に想定年収の算定基準を確認しておくことが大切です。

職種によって費用は変わりますか?

変わります。無資格・未経験の介護職は抑えめ、介護福祉士などの有資格者は高め、ケアマネジャーや管理者はさらに高額になりやすい傾向があります。採用計画では、職種ごとの費用感を踏まえて総額を見積もりましょう。

早期退職したら紹介料は戻りますか?

多くの人材紹介には返金規定(返戻金)があり、入社後の経過期間に応じて紹介料の一部が返金されます。離職率の高い介護業界では特に重要なので、返金される期間・割合・条件を契約時に必ず確認しましょう。

紹介料の支払いが集中して負担です。

開設時の一斉採用や補充が重なると、紹介料の支払いが集中します。分割払いにすれば月々の負担に平準化でき、手元資金を厚く保ちながら、人手不足のなかで必要な採用を止めずに進められます。

まとめ

  • 介護職の紹介料は想定年収の20〜30%が相場。1人あたり数十万〜100万円前後
  • 想定年収に手当が含まれるかで金額が変わる。算定基準を確認する
  • 職種・資格で費用が変わり、早期離職を防ぐことが最も効果的なコスト削減
  • まとまった紹介料は分割払いで平準化すると資金繰りが安定する

この記事について

PD for HR は、PROTOCOL, Inc. が運営する、採用の紹介料・費用を分割払いにできるサービスです。本記事は採用実務の一般的な情報を整理したもので、個別の会計・税務・契約の判断は、各サービスの規約および専門家にご確認ください。
運営:PROTOCOL, Inc./pd.protocol.ooo

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